元葬儀屋の終活総合サービス

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葬儀屋さんとご遺体(5)

おはようございます。

今回は、

「死後硬直したご遺体に服を着せること」

についてお話しさせて頂きます。

人が亡くなられると徐々に体が硬くなってきます。

硬いと言っても、皮膚が硬くなったりする訳ではありません。

肘や指、顎などの間接が硬くなります。

指を組んだり、口に綿花を詰める時に、多少無理してでも指を伸ばしたり、口を開けます。

緩解

と言って、死後2日位に経てば一旦、死後硬直が解けると言われています。

実際には、個人差があるので、ご遺体を病院に迎えに行く時に、既に硬直している場合もありますし、していない場合もあります。

硬直している場合は、手を組むんですが(宗教によってはしない場合もあります)あまりにも硬い場合は、時間がかかるので病院では行いません。

布団にお寝かせする時に行います。

病院へのご遺体迎えは、浴衣等召されているので着せ替えは改めて行いますが警察の迎えや、自宅で亡くなられた方は、衣服を来ていません。

「裸」

ですので服を着せる必要があります。

亡くなられてから数時間の場合と数日経っている場合では、硬直の度合いも違うので、服が着せにくい、着せやすいがあります。

仏衣や浴衣でしたら、袖の開口部が大きいので、手を通しやすいので着せやすいです。

まず、肘の関節を伸ばします。

一度関節を伸ばす事が出来れば、硬直は解けますので、後は袖を通すだけです。


片方の手を通すと体を傾け、服を背中に押し込みます。

そして次は逆に傾けて押し込んだ服を引っ張り引き出します。

引き出すともう片方の手を通します。

手が袖に通れば後は簡単です。


ご遺体に仏衣・着物を着付けるときは、「逆さごと」に習い、左を先に、右をあとに重ねます。

✳左が自分から見て手前(体側)になるようにするのが「左前」です。

次にTシャツやカッターシャツは着せにくいです。

既に柩に納められていて、どうしても着せる事が無理な場合は、服の背中の部分をハサミで切ってしまうというやり方もあります。

正面から見ればきちんと来ている様に見えます。(勿論、ご遺族に許可はとります)

作業は基本的に一人で行いますが、体格の良いご遺体は二人がかりでないと難しいです。

あなたが葬儀屋さんになりたければ、こうした作業は避けて通れません。

私は、葬儀社に勤務していましたが、子供にはさせたくありません。

葬儀屋といえば、最近は司会などの綺麗な部分ばかりがクローズアップされていますが、基本的には人の嫌がる事をしなければなりません。

あなたがあえて死体に触れる必要はありません。

しかしそれでも葬儀業界に魅力を感じているのなら、

今回のシリーズを読んでも物怖じしないなら、

やってみても良いかも知れません。

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

感謝しています😊